1107682472*日本の住宅は本当に狭いのか

欧米との比較

 日本の住宅は、随分前ですが海外から「ウサギ小屋」と揶揄されたように、狭いという印象が強いのですが、今でも狭いのでしょうか。
 確かに昔は狭かったのですが、近年は日本の住宅もどんどん広くなって、今では欧米と遜色のないところまで(但し後述のように借家などまだ問題がある部分が少なくありませんが)来ています。

  • 住宅床面積の国際比較(国土交通白書 H16年版)

           日本('98) 英国('96) ドイツ('98) フランス('96) 米国('99)
1戸当たりの平均
  床面積(㎡)    92      84      92       97      151
  −持家      123       92      124       114      157
  −借家        44       65      76      76      113

  • 上の数字から見えるのは、日本の住宅は欧米と同等のレベルまで広くなって来たということです。(因みに昭和43年の平均床面積は74㎡で、この40年弱で24%広くなっています。)特に持家はドイツと並んで米国に次ぐ広さです。
  • 但しこれは全国平均の話しであり、長野や青森、富山、島根、香川など地方の県で平均値が高く、首都圏その他の都市部で低い数値となっています。
  • 更に、日本の借家は欧米に比べ格段に狭く、これが平均値を押し下げる結果となっています。ただ欧米各国でも、借家は持家に比べ狭く(持家の床面積の60〜70%程度)日本だけのことではありませんが、日本は極端に狭いということです。

なぜ日本の借家は狭いのか

 ではなぜ日本の借家がこうも狭くなっているのでしょうか。これには日本の借地借家法が大きく影響していたようです。

この続きは次回とします。