日本の住宅建築数は非常に多い

住宅着工数

 最近日本では近い将来住宅着工数が年間100万戸を割り込むだろうなどと、住宅建築数がどんどん減って行くように言われています。確かに住宅着工数はここ数年120万戸前後で、以前と比べるとかなり減っているのは事実ですが、そもそもこれらの数字は他国と比べてどうでしょうか? 欧米の住宅着工数と比べてみると面白い事がわかります。

住宅着工:総戸数

アメリカ イギリス フランス ドイツ 日本
U.S.A. U.K. FRANCE GERMANY JAPAN
年 (千戸) (戸) (戸) (戸) (戸)
Year (1,000Units) (Units) (Units) (Units) (Units)
1990 1,192.7 171,694 305,959 - 1,707,109
1991 1,013.9 170,784 299,217 - 1,370,126
1992 1,199.7 163,523 272,536 - 1,402,590
1993 1,287.6 192,850 252,590 - 1,485,684
1994 1,457.0 210,594 297,204 624,997 1,570,252
1995 1,354.1 177,805 283,396 553,177 1,470,330
1996 1,476.8 185,160 272,204 496,706 1,643,266
1997 1,474.0 200,704 270,082 451,624 1,387,014
1998 1,617.0 187,206 282,684 409,207 1,198,295
1999 1,666.5 189,537 310,726 377,520 1,214,601
2000 1,593.1 188,642 302,396 298,989 1,229,843
2001 1,602.7 193,154 293,087 256,731 1,173,858
2002 1,704.9 193,347 294,093 243,248 1,151,016
2003 1,848.4 - - - 1,160,083

出典:住宅金融公庫

  • 上の表を見ると、日本の住宅着工数は大雑把に言って米国と同等、英国やフランス、ドイツの4〜5倍といったところですね。
  • ところがこれらの国々は人口が違うわけで、人口1,000人当たりの年間住宅着工数を計算してみると、日本が約10戸に対し、米国は5戸,英国3戸,フランス5戸、ドイツ4戸くらいになります。
  • 人口当たりで見ると、どうやら日本の住宅建設は非常に多いようです。これは以前に見た住宅の平均寿命(日本26年、米国44年、英国75年)の裏返しということと思われます。

続きは明日。